

住宅環境整備(30-3)
どうしたらもっとうまく暮らせるだろう、と考え、考えしている時に、1冊の本に出合いました。 町田ひろ子著「インテリアコーディネーターになれる本」 インテリアコーディネーターというと、ホテルやショールームを華やかに飾る仕事だと思っていました。しかし、インテリアコーディネーターと...


住環境整備 (30-2)
どうしたらもっと家の中が使いやすくなるだろう。私はその時々で、メジャー片手に夢遊病者のように家の中を歩き回りました。 父は左手しか使えません。手の長さや歩幅、その動きを予測して、必要な家具や道具をどの位置に、どの向きで置くか。母の介助の負担を少なくするには、何をどう置くか。...


住環境整備 (30-1)
父が脳塞栓で倒れたのが61歳。定年退職の1年後でした。退職金で払うものは払い、長い転勤生活で買うことのなかった応接セットや立派な座卓や水屋ダンスなども買い、悠々自適な暮らしが始まった矢先の急展開でした。なので、大きな家具が増えたところにあらたに介護ベッドや車椅子が増えるわけ...


愛車
愛車は2003年納車、走行距離9万キロのOpa、ポルトガル語でビックリ! こんなに長く乗るなんて、本当にビックリ!でした。 助手席が電動で回転してスライドするタイプの福祉車両です。 でも、その機能を使ったのは2年ほど。相当立派な中古車になってからでした。...


新しい暮らし(29-2)
新しい暮らしが始まりました。 父をデイサービスに送り出して、一人座敷に座った時、 「あぁ、やっと止まった…」と、思いました。 滝に打たれたことはないけれど、たぶんそんな感じ。頭から冷たい水がひたひたと体の中に沁みえこんでいくような感覚がありました。...


新しい暮らし(29-1)
退職の日、お昼に送別会もしていただいて、お花もいただいて、普通に勤めきることができました。それは、当たり前のことだけど、私には精一杯。綱渡りでようやく向こう側にたどり着いた感じでした。 よくやったね、と言ってくれた友人もいたけれど、多くは「そう…」とちょっと残念そう。私はと...


次の準備(28-2)
生まれて初めて財テク本を手に取りました。銀行に行けば、お得な金融商品があるかどうかチラシをチェックするようになりました。証券会社にも行って「株って、結局何ですか?」と尋ねることから始めました。不動産物件の広告も初めて関心をもって見ました。ニュースの最後、日経平均も為替も意識...


次の準備(28-1)
在宅で介護度4の父を一人で支えながら正社員として働く、この生活を続けることの厳しい現実を知って、私は頑張る方向を変えることを決めました。 仕事を辞める。でも一つ条件をつけました。 父が亡くなっても自分がたちまち困ることがないように準備ができたら、仕事をやめる、そう決めました...


方向転換(27-9)
収入があるということを定石と思っていました。だから、仕事を手放すまいと必死でした。けれど、私は仕事を頑張っているのではなく、仕事に出かけるために頑張っている。仕事の面白さも、同世代で働く環境を楽しむ余裕もありませんでした。...


方向転換(27-8)
父と私が笑って暮らす。楽になる。 それは時間に追われない、介護サービスは利用するのであって、依存しない、ということでした。 父と二人暮らしになったその年は、仕事と生活の変化に加えて、いろいろなことが重なり、本当に苦しかった。しかし、2年目にあの苦しさはありませんでした。ケア...