朝のルーティン(12)
- fairfax3939
- 2017年1月13日
- 読了時間: 1分

在宅での父の介護が始まって5年余り、大混乱の時期を経て、新しい日常が徐々に落ち着き、今思えば、それなりに平穏な日々でした。
仕事もtしていました。ベルサッサでしたけど(終業とともにサッサと帰る)。
朝、7時前、コツコツと杖の音が聞こえてきます。
階段の下まで来ると、父が「はいよ!」と2階に声をかけるのです。
わざと返事をせずにいると、だんだん大きく、
「おい!聞こえんのか!」のニュアンスが加味されてきます。
怒りだす直前、返事をすると、またコツコツと台所に戻って行く…。
私は早く目が覚めても、この父の目覚ましをベットの中で待ちました。
着替えて、下に降りて、「お父さん、ありがと」
これが、朝のルーティン。
あの気配。あの音。あの声。あの父とのやり取り…。
この記憶があってよかった。
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