お帰り!待ってた!(53-2)
- fairfax3939
- 2017年8月12日
- 読了時間: 2分
父が入院すると、「その間、楽ができるね」と言われました。しかし、そうもいかないのです。看護師さんに「家では杖歩行して、排泄もトイレに行って、そこで普通に済ませています」と言っても、翌日にはおむつになっている。みんな忙しくて、おむつを替える方が、トイレに連れていくよりも手間がかからない。車椅子には乗せてはくれても、歩かせてはくれません。3日の入院で歩行が不安定になり、元に戻るのに何か月もかかったこともある。そうなると、一人で安定して歩けるまで、私がついて歩かなければなりません。勤めをしていた時など、仕事もヘルパーさんの手配も、デイサービスの送迎バスから玄関に入る数メートルの歩きの部分をどうするかまで、あれこれすべてを調整しなければならない。そうなると、自分が一気に追い詰められることは身に沁みている。歩けないと、退院してからが大変なのです。
だから、病院に行くと、看護師さんには嫌味のように、父をトイレに連れて行ったり、手すりのある廊下を歩かせたり、歯を磨いたり、髭をそったり、すごく忙しい。
ひと気のない廊下
点滴捧げ持ち
父について歩く
日常に
戻れるように
うまく歩けない
そうすると
照れ笑いする
不安を隠して
照れ笑いする
(*五行歌:五行歌とは、日本のこれまでの詩型から、新しく考えられた自由で、書きやすく、また完成しやすい短い詩の形です。五行歌の会公式ホームページ、五行歌とはより)

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