Iさん(42-1)
- fairfax3939
- 2017年6月28日
- 読了時間: 1分

介護保険で福祉用具を利用するためには、いくつもの事務手続きが必要です。福祉用具の業者のIさんにどれだけ取り付けて、外して、取り付けて、外して…をやってもらったかわかりません。この車椅子、あの車椅子。あのクッション、あの浴槽椅子…。どれだけ試させてもらったことでしょう。Iさんはいつも前向きに接してくれました。一人あたふたと奮闘する私は、彼のそうした姿勢にどれだけ救われたかわかりません。
2013年、父の車椅子の選定から始まって、リフォームで父の動線を確保する時、そして、最期父を家に迎える時。晩年の2年間を家で暮らすことができたのは、そうしたいと願う父と私に寄り添って、粘り強く取り組んでくれたIさんの仕事があったからです。
父が最期の4日間を家で過ごすために、ケアマネージャーのTさんとIさんは即座に連携して、体位変換ができるベッドや痰の吸引機など、父を迎えるのに必要なものを整えてくれました。お二人は何も言わなかったけれど、退院の日が決まってから退院するまでのほんの数日の間にそれらを手配するのは簡単ではなかったはず。たった数日のために重い重い電動ベッドを言葉少なく、淡々と組み立てる彼の姿を忘れません。
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