方向転換(27-6)
- fairfax3939
- 2017年3月4日
- 読了時間: 1分

今思えば、父こそベルトコンベヤーに乗せられていたのでした。
自分の生活がわけもわからず動いていく。いいも悪いも言うこともできず、朝迎えが来ればそれに乗せられ、ヘルパーさんがくればお風呂に入る。行きたくて行くのでも、入りたいから入るのでもない。
止まりたくても、止まらない赤い靴…。
父の体が悲鳴を上げました。帯状疱疹、腎梗塞、足の毛細血管にほとんど血流がなく、痛みで歩けなりました。数か月毎に何かしらトラブルが起こりました。
このままでは目も当てられないことになる。
母が守ったもの、今まで父が懸命にやったことが無駄になる。
報道されている介護にまつわる事件が他人ごとと思えなかった。
これは私の人生ではない、そう思いました。
(続く)
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