大阪(3)
- fairfax3939
- 2016年12月26日
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今、大阪にいます。
2008年夏、父と二人、大阪に住む父の二人の兄に会いに行きました。大阪城公園近くのホテルでの会食。父は車椅子、長兄は杖をついていたけれど、握手して、笑って、懐石弁当をすっかり平らげました。
父は言葉にできないけれど、兄弟に会いたいだろうと思っていました。だから、思い切って出かけたのです。父が元気で、私にも元気がある、今しかないと思いました。

その三年後、長兄は亡くなりました。父は長兄にそっくりで、父には優しいお兄ちゃんでした。
あの日、大阪城を借景に撮った写真が最後の兄弟写真になりました。
元気な時に、笑って会わなければつまらない。会いたい人には会える時に会っておく。
そう思いながら、実際にはつい伸ばし伸ばしにしてしまう私自身への繰り返しの戒めです。
父は長兄の葬儀には参列せず、お盆にお墓参りに行きました。この時は、電車ではなく、妹の家族の車でした。高台の古い墓地に車椅子で行くのは超難関だったけれど、倒れて以降、一度もできなかったおじいちゃん、おばあちゃんのお墓参りを済ませ、私は一つ役目を果たした気がして安堵しました。そして、これが父には最後の大阪になる、と思いました。
この時、もう大阪に行くこともないと思ったけれど、縁あって、今年二度目の大阪です。
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